さて昭和62年末、その支店で利益になったのは筆者一人。支店長は言った。
「たしか林輝太郎は300万円だったはずだよ。1742万というのは資金を足したのか」
「いいえ、足していません」
それからが大変である。筆者が1000株の注文を出すと、支店長が「名人が買いましたから一緒に」「秘密情報が入りましたので買いましょう」と、時により、言い方は違うが、多くの顧客に電話して、多いときには50万株くらいマネして買う。
(中略)
昭和63年の5月の連休前後にすべての株を手仕舞って持ち株なしになった。Sさんが支店長の使いで来た。
「先生のマネをするので売買をやめたのですか」
「そうじゃない。過熱してきたように思うので様子をみたいんだ。少し頭を冷やす」
(中略)
「無配の株が1000円になるなんて異常としかいいようがない。もちろん人気のことだから、まだ上がるだろうが、これからの上げは取りたくないんだ」
「じゃあ、よそで持ち続けている銘柄のリストを下さいよ。まだ買っていいんでしょ」
「でも、三段上げの銘柄もたくさん出て来たよ。三段上げから下がるときはこわいんだよ」
〜売りのテクニック(林輝太郎)より抜粋
これは最近良く頭の中に思い出される林先生のエピソードである。
DAX月足がTypicalな例かもしれないが、上げ10年経過、三段上げ完了、三尊完成、と3連コンボでマジでチャートの形はかなり悪い。
三段上げ完了とは
エリオット波動の上げ:1波、2波(押し)、3波、4波(押し)、5波
エリオット波動の下げ:A波、B波(戻り)、C波
で、5波が終わったということである。今、下げ始めてA波が始まったところか。
DCなんかの年金の運用は、「x年に一度の暴落をかわせるか、かわせないか」であとのパフォーマンスが大きく変わると思うから、先々週ぐらいに日本株投信、世界株投信両方共に全玉撤退完了したから、逃走線への脱出はギリギリ間に合ったと思う。
この三連休もお陰様で心穏やかに過ごせそうである。
JINさんはどうだろう(爆